野生動物写真家が、南大西洋の島でオウサマペンギンの群れにいた1匹の黄色いペンギンを撮影することに成功した。「今まで見たことも聞いたこともない」と写真家も驚いたこのペンギンは、白変種と呼ばれる個体だと明かしている。『PetaPixel』などが伝えた。

風景・野生動物写真家として活躍するベルギー出身のイヴ・アダムスさん(Yves Adams、43)は2019年12月、南極から南大西洋にかけて2か月間の撮影遠征のために英領サウスジョージア島を訪れていた。そこには12万羽を超えるペンギンの群れが生息しており、絶好の撮影スポットだった。

島に到着して食べ物などの荷物を下ろしていた際に、1羽のオウサマペンギンまっすぐにイヴさんのもとにやってくるのが目に入ったという。オウサマペンギンは通常、背中から腕のように見える翼の部分までがグレーの体毛に覆われ、頭は黒くその他は白い体毛を持っているが、このペンギングレーの部分が白く、頭から首、胸にかけて鮮やかな黄色になっていた。

「その場にはたくさんのゾウアザラシやナンキョクオットセイ、そして約12万羽ものオウサマペンギンがいてカオスな状態だったね。そんな中から1羽だけいたこの黄色い珍しいペンギンを、こんなに近くで見つけられたのは本当にラッキーだった。あと50メートル離れてしまっていたら、一生に一度のこの出会いはなかったと思う。」

「このペンギンに気付いた時、クルー全員が大興奮でしたよ。みんな持っていた荷物を放り出し、急いでカメラを構えていましたね。」

そのように当時を振り返るイヴさんは、このペンギンは白変種の個体だと明かしている。

白変種は体内の色素が減少することにより、体毛・羽毛・皮膚などが白くなった個体を指す。見た目からアルビノと勘違いされやすいが、全くの別ものだ。アルビノを持つ個体は遺伝情報の欠損により生じるが、白変種は突然変異によるものだという。

大きな違いは目に現れ、アルビノを持つ個体の目は色素を生成できないために赤くなるのが特徴的だが、白変種は少なからず色素を生成することができるため、目は赤くならないという特徴を持っている。

「こんなペンギンは今まで見たことも聞いたこともないよ」と驚くイヴさんが今月18日、自身のInstagramにその時の写真を投稿すると「これは素晴らしい写真だ」「前世はお金持ちだったのかも」「こんな素敵な世界をシェアしてくれてありがとう!」「こんなにたくさんのペンギンの中からこのペンギンに出会えるなんて、本当にラッキーだね」と多数のコメントが寄せられた。

画像は『Yves Adams 2021年2月18日InstagramWinning nature’s lottery with seeing the most beautiful King penguin ànd being able to take pictures!」』『New York Post 2021年2月19日付「Wildlife photographer snaps shot of ‘never-before-seenyellow penguin」(Yves Adams/Kennedy News)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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(出典 news.nicovideo.jp)


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