ビジネスパーソンが"今読むべき本"を厳選し、要約してそのエッセンスを伝える「flier(フライヤー)」。最新のトレンドを学んだり、読みたい本を見つけたりするためのツールとして、累計約80万人のユーザーに活用されています。

この記事では、flierを利用する意識の高いビジネスパーソンの中でも特に、20代~30代のユーザーが今、リアルに読んでいる本とその傾向を紹介します。同世代のビジネスパーソンは今、どんな本を読んでいるのでしょうか? なぜその本が選ばれたのでしょうか? 気になった本があれば、ぜひチェックしてみてくださいね!
○「好かれる人」はどこが違う?

6月20代~30代に一番読まれたのは、『なぜか好かれる人がやっている 100の習慣』(藤本梨恵子、明日香出版社)でした。

「好かれる人は何もしてもうまくいく」というのは、多くの人が感じていることではないでしょうか。誰からも好印象を持ってもらえる人は、ビジネスでもプライベートもうまくいき、その結果、健やかに生きているように見えるものです。

この傾向は、コロナ禍においてますます強まっています。オンラインでのコミュニケーションが増える今、好かれる人はどんどん信頼を獲得していく一方で、そうでない人は足踏みをしてしまいがちです。

では、好かれる人とそうでない人はどこが違うのでしょうか。本書では、好かれる人がやっている習慣を、心理学やカウンセリングを学び、キャリアカウンセラーとして講演も行う著者が解説します。

そのうちのひとつが、「相手に似ていることを示す」というもの。私たちは無意識のうちに、服装や表情、行動、価値観などが自分に似ている人に安心感や信頼感を抱くといわれています。

相手と信頼関係を築きたいなら、この法則を利用しましょう。相手の呼吸や仕草、話すスピードなどをよく観察して、それに合わせるのです。たとえばあなたが営業担当者なら、お客様が無意識にやっているジェスチャーをまねしてみましょう。お客様の声が大きめなら、あなたも声を大きめに。控えめなら、あなたも控えめにします。すると、相手から自然と好感を持ってもらえるはずです。

このように本書には、今日から使える「習慣」が100個紹介されています。心理学アルフレッド・アドラーは「すべての悩みは対人関係の悩みである」という名言を残しましたが、本書の内容を実践して「好かれる人」になれば、あなたの悩みの多くは自然と解消するでしょう。仕事でもプライベートでも大きな変化が起こりがちな20代、30代の方に、ぜひ手に取っていただきたい一冊です。
○時間の使い方をデザインして、人生を変える

2位は、『タイムマネジメント大全』(池田貴将、大和書房)でした。

本書には、「時間の使い方を変えることは、生き方を変えること」というメッセージが込められています。あなたの人生は、今この瞬間の積み重ね。一瞬という短い時間も、積み上がれば5分になり、30分になり、1時間になり、1日になり、1年になります。

時間の使い方を変えるためにまずすべきは、時間の使い方を可視化すること。1週間、スマートフォンアプリや手帳などを使って、自分が「何に」「どのくらい」時間を使っているかを記録・確認します。

そのうえで、時間をデザインしていきましょう。著者は、「日常のスケジュール」に「未来思考のプランニング」を加えた、2種類の逆算プランを立てることを提唱しています。

「日常のスケジュール」とは、「週末までに資料を提出するために、水曜日までに上司の許可を取る」といったふうに、日々の予定を逆算して考えること。「未来思考のプランニング」は、「3年後はこんな自分になっていたい」などと、日常のスケジュールよりも長いスパンで行動計画を立てることです。

「日常のスケジュール」だけだと、何かをやっているつもりでも、実際は時間に追われているだけになりかねません。「水曜日までに上司の許可を取る」が人生の目標になってしまわないよう、「未来思考のプランニング」を使って長期的な視点を持つようにしましょう。

未来思考のプランニングは、「健康」「感情」「人間関係」「時間管理」「仕事・キャリア・ライフワーク」「財務・お金」という6つの要素に分けて考えていきます。これらの要素について、理想を思い描き、その状態を100点と定義して、現在の点数をつけてみましょう。すると、理想と現実のギャップを埋めるためにすべきことが見えてくるはずです。

本書にはこの他にも、時間を縮める方法や、脳を効率的に使う方法も紹介されます。今の自分に納得していない人にとって、人生を大きく変えてくれる一冊となるでしょう。
○現代における「教養」とは?

3位は、『考えることこそ教養である』(竹中平蔵クロスメディア・パブリッシング)でした。

「頭のいい人」とはどんな人でしょうか? インターネットが普及する前までは、知識が豊富な人のこと=頭のいい人だったかもしれません。しかし今や、知識をたくさん覚えていることそれ自体は、ほとんど意味を持たなくなりました。

著者はそんな現代において、頭のいい人とは考える力のある人のことであり、考えることこそ教養であると説きます。本書ではその前提のもと、自分で考える力=教養を身につけるためのヒントが示されます。

本書では、「マイ・ストーリー」がひとつのキーワードとなっています。これは、自分の頭で考えて、自分なりの意見、結論を出していく過程のこと。

マイ・ストーリーを作る上で大切なのは、「川を上り、海を渡ること」です。川を上るとは、「そもそもそれってなんだろう?」と、成り立ちや歴史的経緯を探ること。海を渡るとは、「他の国ではどうしている?」と、他国と比較することです。何かの情報を目にしたとき、その裏側にある事実、データ、歴史、関係性を並べ、自分の中に蓄積された経験や肌感覚を使いながら考えを巡らせることで、「マイ・ストーリー」が紡がれるのです。

スピーディーに移り変わっていく世の中では、絶対的な正解など存在しません。そんな世界を生き抜くには、教科書に載っている知識を丸暗記するのではなく、多くの価値観を知って理解した上で自分なりの答えを導き出す、マイ・ストーリーを語る力が求められています。

さてあなたは、マイ・ストーリーを語れるでしょうか? 考える力は一生もの。もし自分の力にあまり自信がないなら、できるだけ早く、本書に目を通すことをおすすめします。
ビジネス書から、ビジネスヒントを得よう

今回も、現在の自分の姿と向き合い、さらなる成長を遂げようとするビジネスパーソンの姿が見えるようなランキングとなりました。

本の要約サービスflierには、他にも、ビジネススキルを磨きたいときや自分とじっくり向き合いたいときに役立つ書籍が多くそろっています。6月のランキングでは、『仕事と人生』(西川善文、講談社)や『「自己肯定感低めの人」のための本』(山根洋士、アスコム)、『本物の気づかい』(井上裕之、ディスカヴァートゥエンティワン)などがベスト10にランクインしたほか、『35歳の教科書』(藤原和博、竹馬書房)、『大衆の反逆』(オルテガ・イ・ガセット、神吉敬三訳)、『独ソ戦』(大木毅、岩波書店)などといった名著も注目を集めています!

来月はどのような本が注目を集めるのか、楽しみにしていただければ幸いです。

本の要約サービス「flier(フライヤー)」 flier(フライヤー)は、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供し、良書との出合いを促進する時短読書サービスです。 通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスヒントスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。就職活動中の学生や若手ビジネスパーソンなど20~30代のユーザーも多く、日々のインプットやトレンドのキャッチに最適なツールとして幅広く利用されています。お得な「学割プラン」も提供中です。flier(フライヤー):https://www.flierinc.com/welcome この著者の記事一覧はこちら
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画像提供:マイナビニュース


(出典 news.nicovideo.jp)


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