日本とドイツにおける休暇の過ごし方の違いを描いた漫画「ドイツ流休暇の過ごしかた」がSNS上で話題となっています。夫が取得した1週間の夏季休暇を利用して旅行することになったドイツ在住の女性。さっそく、観光地などの情報を探し、張り切って予定を組みますがドイツ人の夫は…という内容で「なんてぜいたくな時間の使い方」「有給貴族」「何もしないとソワソワしてしまいそう…」などの声が上がっています。作者の女性に聞きました。

カルチャーショックを受けた時間の使い方

 この漫画を描いたのは、イラストレーターのDokko(ペンネーム)さんです。ドイツ在住で、おしゃれイメージしがちな欧州暮らしと、現地で起きる数々のギャップを漫画にして、インスタグラムで発信しています。

Q.今回の漫画を描いたきっかけは。

Dokkoさん「自分が社会人だった頃の有給休暇の使い方とあまりに違ったことにショックを受けたのがきっかけです。ちなみに、漫画内で扱ったのは主に北ドイツでの過ごし方になります。南ドイツの人は湖に行ったり、フランスなど海外の海を楽しんだりするそうです」

Q.ゆっくり過ごした1週間はいかがでしたか。

Dokkoさん「青い空と青い海を堪能できた、ひたすらぜいたくな時間の使い方だったと思います。でもやはり、私は何かをしていないと逆に落ち着かない人間なのだと知りました。ゆっくりするのがとても下手でした」

Q.ドイツでは観光目的で旅行をすることもあるのでしょうか。

Dokkoさん「あります。そのときはみんな、しっかり下調べをし、予定を組んで行動します。自分が満足できるように計画を立てて旅をしたい人が多いからか、団体旅行を利用することはほぼありません。また、有給もたっぷりあるので、短い時間内にたくさんのものを詰め込む必要もないのだと思います。新卒でも、病欠とは別に20日程度有給がもらえるドイツはうらやましいです」

Q.海に行っていた1週間以外の休暇はどのように過ごしていたのですか。

Dokkoさん「住んでいるベルリン市内でレストランに行ったり、美術館に行ったりして、ゆっくり過ごしました」

Q.このことがきっかけで考え方に変化は。

Dokkoさん「『浜辺でただボーっとする』。社会人でこんな時間の使い方をできる人たちが大勢いるということがカルチャーショックでした。また、これだけ仕事を休んでも、世の中は回るということを知りました。日本で働いていた頃は、貴重な有給を一秒たりとも無駄にしないために予定をパンパンに詰め込んで、逆に疲れ果ててしまい、何のための休暇だったか分からない本末転倒な過ごし方をしていました」

Q.漫画について、どのような意見が寄せられていますか。

Dokkoさん「私と同じ在独日本人の方たちも、長期間、浜辺でただゆっくりするだけの休暇を過ごしたようです。『本を読んでゆっくりするだけでは、家で読んでいるのと変わりないから、わざわざ海に行く必要があったのか』とか(笑)、私と同じく、『手持ち無沙汰になるのが耐えられなかった』などの意見がありました。いきなり無になれと言われても難しいですよね」

オトナンサー編集部

漫画「ドイツ流休暇の過ごしかた」のカット=Dokko(dokko_de)さん提供


(出典 news.nicovideo.jp)


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